予算 1000円

☆☆ バランの作り方 ☆☆


 ダイポールやループアンテナは平衡型のアンテナなので同軸ケーブルのような不平衡なけーブルに接続するにはバランが必要です。

 市販品も有りますが100W前後の物なら自分で簡単に作れます、売っているものは2KW用とかハイパワーの物しか有りませんので10Wで使うにもこれを購入して使っているのが現状です。

 たまに移動した時見るのですが皆さん巨大なバランをお使いの様子!で、少しもったいない感じを何時もしています。

 バランもコアを使うものや使わないものが有り、コアを使う物にも3線式の強制バランやフロート・バラン(ソーターバラン)が有る。
 ここではフロートバランを紹介する、構造は簡単なので容易に作れますのでぜひ製作して使って下さい。


コアを使ったバランの製作

 ここでは簡単に作るためにμsの高いコア材を使ってHF帯(3.5-50MHz)で使えるバランを作ります。

 使う線材はウレタン銅線[UEW線で売っています]で0.3-0.5mmの物を、よって(ねじる)使います。
 たった5回、市販されているコア(FT-50-43)に巻き付けるだけと簡単に作れます。
 ここでは線を使いましたが細い同軸ケーブルでも使えます、例えば1.5D-2V等です、この場合大きいコアを使わないと巻けない。

 このバランは単にコアに巻き付けただけの物で一般に「ソーターバラン」と呼ばれています。
 50W(7MHz以上は100W)程度はOKですがハイパワーを通過させる場合、大きなコアと使用する線を太くする必要が有ります。
 なを、周波数特性が有るので低い周波数で注意します、例えば3.5MHzで100W通過させるにはFT-114-43と一回り大きなコアを使います、高い周波数は問題無く通過します。


製作図

材 料 表(BARUN)
材 料数量
プラスチックケース1個
コネクター MR1個
コア FT-50or114-431個
銅線 0.3mm エナメル又はuew1m
ビスナット 3*10mm2組
ラグ 3mm1個


別の製作例

 このバランは「SKYDOOR」アンテナに使っているバランです。
 作り方は同じです、ケースの方が大きいのでもっと小形に作れるのですが適当なのがありません。

バランの写真

 写真ではリード線が出てその先に端子が付いています、ここでネジ止めして使います(コンデンサーはSKYDOORのマッチング用で普通は使いません)。
 横の端子は以前ダイポールに使っていた物です、こちらも使えるようまだ残っています、一つ有ると色々と使えますね。

 21MHz以上で使う場合巻数は3回でOKですが、他の周波数(3.5MHz以上)にも変更なしで使えるように5回巻にして使っています。
 巻数は多い分には問題ありません。

 21MHzで3回なら50MHzではどうなる?と言うことで考えたのが次の「超簡単バラン」です。


超簡単スリブ式のバラン

 コアを選んでいる時、50MHzでは巻数1回でも良いのではと思いコアのカタログを調べて見ました。
 この時少し長めのコアを使えばバランで要求するインダクターを得ることが出来る事に気が付きました。

スリブバランの写真

 コアにはノイズ防止用として細長いコアが売っています、そしてそのコアの材質がバランで使用しているものと同じです。
 だとすれば、この細長いコアを使えばバランに成るのではと思い使うようになりました。
 このスリブコアは1回巻のバランと同等になります。

 色々調べると50MHzでは約20mmの長さでよさそうです、ちょうどノイズ用のコアが23mm有ってこれ1個で使えます、それどころか28MHzではこのコア2個使えば使えそうで、我慢すれば21MHzでも使えます。
 てなことで、最近「スリーブコアのフアン」になっています。

スリブバランの使用

 コアは硬いので衝撃には弱くぶつけたりすると破損します、使うには熱収縮チューブを被せるとFBです、実際チューブを被せた物も市販されています。

 コアの太さは色々有って手に入るのは3D−2Vが入る物と5D−2Vがちょうど入る物が手に入れ易いようです。
 ただ太いものはお値段が急に上がるので、細い物がコストも安く使い易いですね、パワーを入れなければ細い物でも十分使えます。

 写真は6m用HB9CVの給電部に使った例ですがコア1個で代用しています。
 この後防水用として接着剤を付けたり、更にテープを巻き付けています。


FBを使ったバラン

更にローコストで簡単なバラン

 QRP用としてはFB-801-43を使うとFB(これはだじゃれ)、これに3回程度巻けば(コア1個ですよー)HF用として使える。

 また、このコアを2個直列に入れると50MHzでは周波数が高いので50W程度まで使える、念の為3個使用すれば長さが20mm以上となり十分である。
 アンテナが外れたりすると発熱するが普通に使うのならこれで問題無く移動局用として使える。

 写真にはコイルが付いてますが、これは別のマッチングに使っています、バランとしてはコアの部分だけです。
 コアの穴が細いのでケーブルは細いものを使っています、0.3mmの銅線をツイストして(2本よじって)使っても良いでしょう。


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