AC type LED-Lamp 1


 今回は以前からの構想で「ACを使って直接電圧を分圧して何かをコントロールしたい」と思っていました。これを実現する為に実験をしたものです。
 動作の原理   交流は直流と異なり、コンデンサーを通り抜けることが出来ます、但し周波数の影響を受け低い周波数には大きな容量のコンデンサーが必要になります。
 交流に対する抵抗分(リアクタンス)を利用すると、ほとんど発熱をしないので動作するので面白いです。
 コンデンサーの抵抗分は次の式で求める事が出来ます。ここでは例として[50Hz・1uF]を使ってみます。
 1/ωC → 1/(0.00005x3.14x2x1)=3184(Ω)
 3.2KΩが抵抗分です。
 次の回路の場合 

 100Vの場合、R=0なら 100/3184 で31.4mA(50Hz:60Hzで39.2mA)
 小形なLEDなら、LEDに10mA流せばかなり明るく出来るので[この場合は1/3 uFを使えば良い]ことになり、0.33uFになります(販売店にあれば良いのですが…)。
 手持ちの部品を調べます。

周波数容量リアクタンス電流など
50Hz1uF (105)3184Ω31mA(100V)
50Hz0.1uF (104)31.8KΩ3.1mA
50Hz0.01uF (103)318KΩ0.3mA
60Hz1uF (105)2653Ω38mA(20%増し)
 全体の動作はCで決まる   100V50Hz動作で0.1uFを使う場合、100V/32KΩ=3.1mAが流れる。間に多少の抵抗が入っても全体的に影響は与えずその値も少ない。
 ちなみに、今回実験した回路でのRは1KΩ、LEDのインピーダンスも約1KΩ(2.7V/3.1mA)、コンデンサーが持っている抵抗分32KΩに、2KΩが加わっても1/10以下で全体としてわずかです。
 コンデンサーはもう一つ考えて置く必要があります。ここではW=E*E/R で(100*100)/32000=0.3Wです。手元の規格は不明ですが小さなコンデンサーで大電流は流せませんので、念の為一応チェックが必要です。
 実験 

 手持ちの部品を使い、LEDが予定の動作をするかを確かめて見ました。

-作って実測する-
@入力は[AC 102.1V]
Aコンデンサー0.1uFが[0.11(逆算)]だった。抵抗分32KΩは[35.1KΩ]だった。
 コンデンサーに並列に抵抗330kΩを入れるます。
B電流は2.7mA(LEDの所・1KΩをテスターで測定)

-材料-
@ダイオードはブリッジ、100V以上が目安。
Aコンデンサーは0.1uF・250V(メタライズド・ポリエステル・コンデンサーが安価だった。)
B抵抗はカーボン1/4Wなど安価なもので良い。
CLEDは白色を使った。明るさは電流で決まる。小さな物で3mAでも結構明るく見える。必要なら2個・3個と直列に並べると良い。
D他の部品として、部品取り付け用の基板・スイッチ・ACコードなど。

 写真はダイオードなどを利用した物で他の部品は意味ありません。LEDが点灯しているだけです。

-照度不足-
 では、コンデンサーを0.1から0.22などに変えます。これだと電流も倍になり明るさも一段とUPされます。
 応用 

@LEDを夜間のパイロットランプの様な使い方(枕元の照明)
APICの電源
B待機動作用の電源
 などもあるかなー。
 この後「製作はつづく」ので後で追加します。

(作成 2012/1/21)  


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