超お手軽、実験に最適
430MHz SKYDOORの製作

《》430MHz SKYDOORの製作《》

全体の写真

 このアンテナは以前50MHzで製作した時、作動するのか430MHzで試作した、アンテナです。
 430MHzで動作が確認出来たので、50MHzの物を作りました。いわばSKYDOORの記念すべき第一号アンテナです。

 その後、28MHz版(99/1月号)を作り、SKYDOORが皆さんに少しづつ受け入れられました。「小形でレベル以上の性能を持ったアンテナ」という事が認められて来ました。
 そこで430MHzを愛好されている方に手軽に実験をしてもらおうと、更に簡単に作れるように仕上げてみました。
 皆さんに試してもらいたいとおもいます、これでSKYDOORの性質や調整の仕方がわかります。

《》材料はたったこれだけです!《》

寸法図

 材料として、アンテナ本体になる1.2mmの銅線(太い方がしっかり出来る)と1.5D-2V(3D-2V)の同軸ケーブル、M又はBNCのコネクターです。それに給電部を固定させる為に基板を少し使いました。

給電部  構造は図のように超簡単です。作るには材料があれば30分も掛からない感じです。
 縦長で給電部分は同軸ケーブルで作るコンデンサが付いています。このコンデンサでインピーダンスを50Ωに合わせSWRを下げています。
 周波数はアンテナの大きさで合わせます(縦の長さを調整する)、利得は3dBdでホイップアンテナ比約5dB以上とFBです。以上がこのアンテナの基本です。

 電気的にはダイポールアンテナ2本がパラレルに付いた感じです。お互い離れているので動作はスタック動作をして給電部及び先端方向へ電波が出難くなっています。前後にエネルギーが放射され、信号が強く出るのが特徴です。
マッチング拡大

《》作る手順《》

 部品が集まったら製作です、次の手順で作れます。

A.銅線を寸法図のように(10*29cm/少し長め)曲げます。
B.基板を小さく切っておく。
C.コネクターに同軸ケーブル23cm(又は必要な長さ)を付けます。
D.これに小さな基板を付ける。
E.更に調整用の同軸ケーブル約7cmを付ける。
F.先を丸くした銅線を基板に半田付けする(給電部)。
G.付ける位置は、取りあえず寸法図の位置に半田付けする。

 これで組み立て完了です。説明分より図を見た方が簡単かも知れません。
 写真は一本の線を曲げてループ状にしましたが、図の方式の方が調整が簡単なので、製作は図を参考に製作して下さい。

《》次に調整です《》

マッチング方法
 調整にはSWR計が必要です。430,432,434,436,438,440MHzの各周波数のSWRを調べ、表に書いて見ます。

 この表の凹んだ所が「共振点」です。調整の目的は「この凹んだ共振周波数を433MHzに合わせる」ことです。
 もし、430MHzより下がっている場合は、「アンテナが大き過ぎる」ので半田付けの位置を、上に5mm移してSWRを計ってみます。これで433MHzになればOKです。
 当然440MHzの方になっていれば周波数が高く、ループの大きさが小さいので半田付けの位置を下にして広げれば良いわけです。

SWR  次に、凹んだ周波数でSWRが[1.0]に成るように、マッチング用の同軸ケーブルを2mm切ってSWRを計ります。下がったらもう少し切って、再度SWRを計りSWRを完全に下げます。この時、SWRを下げても周波数がずれているかも知れません。その時はループの大きさを再調整します。時折SWRの下がる点とSWRの値をチエックしながら調整して下さい。

 最終的に433MHzで共振して、SWR計の表示が[1.1]以下になれば終了です。
 実は、この調整は部屋の中でも出来ますが、どうしても回りの影響を受けるので最終チエックは室外でSWRの確認をして下さい。

《》完成と運用《》

ビーム
 430MHzは垂直偏波を使っているので横長にして使います。この為、使うには少し使い難いですね、窓ガラスの中央等にテープで固定するとFBでしょう、色々試して下さい。
 ビームはループ面に対し前後方向8の字形です。このアンテナはハンディ機2W程度のパワーでも家外で使えば10Km程度は簡単に飛んでくれます。

 おまけの付属ホイップアンテナより飛んでくれ、比較すればかなり信号が強くなるのを実感出来るはずです。
材料表  何度が実験し飛びが確認出来たら、調整後のあまった線を切り取って下さいこれで完成です。

 このアンテナは銅線だけで作りました。手で持てるようにプラスチックの棒などを取り付けるとよリ使い易くなると思います。
 今回実験という事でバランを付けませんでしたが、SWRも下がり飛びも実感出来ます。もし気になる方はシュペールトップ式バランを付けて下さい。

 ループアンテナは八木アンテナのように先端が切れて無いので電界(電位)は上がっていません。その分磁界エネルギーが多い。従って、ケーブル上に電位が乗るのも少なく、バランを付けなくてもこれによる性能低下は少ない物と思われます。
 しかし、基本的にはダイポールなので1:1のバランを入れた方が良い。

1999/5 - 2005/3 変換


[メニューへ(Menu)](To Antenna menu) [Home]

inserted by FC2 system