144MHz用 4EL HB9CV
予算3,000円


 HB9CV・アンテナ

全体の写真
 ハンディ機にホイップ・アンテナ(おまけに付いて来る物)でローカルQSOをしていますが、少し遠い局が聞こえません。何かゲインのあるアンテナが欲しいと思っておりました。

 GP系でも間に合うのですが、6mバンドで良く使われている「HB9CVを作ろう!」と思い4ELにすることにしました。これなら期待出来そうです。

 大きなアンテナを持っている方も移動にも使えるので、小型アンテナがあると便利です。

 動 作

寸法図
 HB9CVは作者のコールがアンテナの名前になっています。給電部分は1/8λずらしたエレメントに180°位相をずらして給電する方法です。2エレメント(EL)でも3EL相当のゲインが有るアンテナとして知られています。

 このアンテナはHB9CVアンテナにデイレクター2本追加し、全体を4ELにし性能を八木アンテナの5ELに相当させようという物です。

 材 料

寸法図 給電部
 ブームは寸法が 1.09mなので、太さ19mmのアルミパイプを長さ1.15m 使います。
 エレメントは手持ちの関係で10mmパイプとし、寸法は図の様に1.03-0.9mとなります(市販の1m物を使う場合つなぎ合わせて下さい)。

 マッチング・ロッドは少し細い7mm の物を使い、先端をつぶして3mmのビスを通す穴を開けます。
 ショートバーは10mm幅のアルミ板を使って[Sの字型 ]に作ります。ここに使うねじは止め易いようにワッシャーを入れました。

 エレメントを止めるエレメント・ブラケットは市販の物を使いました。ここは中古のTVアンテナから流用しても良いでしょう。
 給電点の前後を結線するのに 3mmの圧着端子(電気工事で使う物)を使います。線は小判コードを使いました。他にも部品表のような材料が必要です。

 製 作

給電部
 寸法通りアルミパイプを切って、給電部から組み上げます。アルミパイプの接続は、中に細いパイプを入れてタップビスで止めます。
 メカ部分は写真を見ると理解出来る、と思うのですが給電部は込み合っているのでゆっくり作って下さい。

給電部

 エレメントの取り付け穴はずれると平らに並びません、穴が直線上に並ぶように開けます。これは少し難しいです。
 組み上げてからエレメントを見て、並んで無い場合には取り付け穴を少し大きくしてすべてのエレメントが平行になるようにします。

 給電部のコードは「各マッチングロッド」を結線します。これにリグへ行く3D−2Vが付きますがこれらはすべてビス止めになります。
 写真のように小判コードの白線を取り付け、位置に注意します(線がクロスする)。ブームに止めるのはタップビスで(黒線の方)止めます。
 全体が仕上がりましたら重さの中心を調べ、そこにマストクランプを取り付けます。この時コードの重さも考えに入れて下さい。

 難しいかも知れない調整

SWR
 ショートバーの位置は中央から170cm です。前図を参考にして下さい。
 SWR は[1.3] 以下まで下がれば合格。なかなか下がらないと思いますが最悪SWR[2]以下なら使えます。
 私もだいぶ調整に手間どりました、作った物は図のように下がっていますのでトライして下さい。

 最終調整は10m内に何もない所で実際に上げる高さで調整して下さい。かなり回りの影響を受けます。
 高さ2mの所で調整してもアンテナを4m、6mと上げるとSWRは変わります。
 作業はかなり時間が掛かります、連休などを利用して調整します。寸法通りに作ればそうずれないで調整出来ると思います。

HB9CV部分

 手間取る調整も「アンテナ作りの楽しみの一つでしょうか」楽しんで下さい・・・HI。
 なをパソコンで計算すると利得や特性は次の様になりました。
 [GAIN=7.7dBb 		F/B=19.8dB(自由空間)]
 [半値角/-3dB=54.3		F=145MHz]

 仕上げ及び結果

調整中の写真
 設置場所によってSWRは変わります。調整の仕方は前記の通りですが場所が変わっても少しの変更で合うはずです。
 それに防水の為に給電部に接着剤とか、水漏れ充てん剤等で処置をして下さい。

 比較の為、当方のルーフタワーにマスプロ電工の144WH8を上げ、その横に取り付けて見ました。同軸ケーブル及びその長さが同一では無いので単純比較は出来ませんが、少し短いアンテナにもかかわらず信号は同じ程度に聞こえました。SSBでは8ELと同じ様にQSO出来、局によってはHB9CVの方が良かったり悪かったりで、かなり善戦しています。
 アンテナパターンも取って見ましたが、アンテナどうしが近付き過ぎるので、予想パターンよりも悪い感じでした。

 QSOも適当に出来ているので、うまく出来上がったと思っています。
 '97/1に再調整しSWR[1.0]近くまで下げ、埼玉コンテストに参加'97/5東京コンテストに参加して短時間で50局以上QSO出来ました。
 小形でそのまま車に入るので移動では設置や撤収がすごく便利です。その後もたびたび出して使っています、2mを十分楽しめました。実戦でも使えるので皆さんもどうぞ。  

99/3/10変換  

 
材料表
材 料詳細数量
釣竿グラスファイバー製 14mmx20cm一部
アルミ管19mmφ- 1.2m(ブーム)1本
アルミ管10mmφ- 1m(エレメント)4本
アルミ管 7mmφ- 1m(マッチング用)1本
同軸ケーブル3D-2V1m
エレメント・クランプ19-10mm4個
マスト・クランプTV用)1個
アルミ板10mm-100mm(ショートバー用)2個
ジャックMR1個
タップビス3mm-10mm4個
ビス3mm4個
ナット3mm4個
ワッシヤー3mm用8個
圧着端子3mm(3.5mm)6個
小判コード50cm(又はFケーブル)1本
ガラス基板20mmX40mm2個

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