50MHz用 2EL デルターループ・アンテナの製作
【 U 】

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3EL デルタループ


本体の写真

2EL デルターループ・アンテナ

 1ループのアンテナを作りましたが、固定で使うには少し利得が不足します。そこで2ELを試して見ました。
 QSO中に「こんなアンテナを使っています」と話すと、話が弾んで評判も上々です。
材 料 表
品目詳 細数量
アルミ管28mmx14cm1本
アルミ管25mmx80cm1本
アルミ管12mmx100cm1本
アルミ管10mmx200cm5本
水道管VP-2520cm
タップビス3mm*812個
タップビス4mm*102個
ビス、ナット4mm*124組
銅線PEW1.4mm5m
圧着端子4mm4個
ケーブル3C-2V5m
プラグMP-31個
マスト・クランプMC-901個

【 方式と構造 】

 エレメントを2本にするには、ラジエターの外に電波を「反射をさせる為のリフレクターを付ける方式」と「導入させるデレクターを付ける方式」があります。
 エレメント・スペースは普通 0.12-0.15λが使われています。デルタ・ループを使っている方に聞きますと、0.15λを使っている方が多いのでこれに決めました。6mでは90cmと手頃です。

 マッチング方式はガンマーマッチが一般的です、今回は1ループ式の延長ですから「とりあえず1ループの物をテストした上で考えよう」と作り始めました。
 所がこれでもSWRはかなり下がっているので、このまま使う事にしました。

【 材料と製作 】

エレメントの加工
 材料はお近くのDIYのお店で入手出来る、と思いますのでリストを参考に集めて下さい。
 エレメントの作り方は1ループと同じです。構造が簡単なので図だけで理解出来ると思います。
 上部が銅線で、両脇がアルミパイプです。これをアルミパイプのブームで全体をささえています。

 リフレクターの寸法は共振周波数を低くする為に少し長めにします。ブームは手持ちの25mmのアルミパイプを使いました。リフレクターはこれに28mmのパイプを差し込んで補強しています。
 ラジエター(給電部)は1ループで使った物をそのまま使いました。ここは絶縁の為水道管(VP-25)を使っています。

【 穴開け 】

水平の出し方
 エレメントをブームに取り付けるのですが、三角形の上部をそれぞれ平行にする必要があります。この為の穴開け加工はかなりの精度が必要です。
 両脇にエレメントを差し込む方式にしたのは、図の様に平行度が簡単に出せる為です。これで精度が悪くても調整でカバー出来ます。

 2EL程度なら、部屋の中で平行度が出せてタップビスで固定出来ます。もし失敗してもビス穴を開け直すだけで補正出来ます。(今回作った物は1発でOKでした。)
 給電は1ループ同様、ストッパーのネジに取り付けます。

【 調 整 】

SWR
 2ループにすると少し共振点が下がりました。従って、全体を短くして51MHzに合わせます。
 寸法は調整後の物です。かなりラフに作っても同じ性能の物が出来ると思います。このアンテナは寸法を間違えなければ必ず作動します。

 マッチングは75Ωケーブルで作ったQマッチ(1ループ用)をそのまま使っています。SWRは共振点で[1.2-1.3]でした。
 これだと寸法を合わせるだけで、調整の必要は有りません、(インピーダンスは65Ω前後なので50Ωのケーブルに直接付けても作動します)。

 気になる方はガンマーマッチに変更して、合わせ込んで下さい。2ループにすると少し共振点が下がったので全体を短くして51MHzに合わせました。
 寸法は調整後の物です、かなりラフに作っても同じ性能の物が出来ると思います。このアンテナは寸法を間違えなければ必ず作動します。

 マッチングは75Ωケーブルで作ったQマッチ(1ループ用)をそのまま使っています。SWRは共振点で[1.2-1.3]でした。
 これだと寸法を合わせるだけで調整の必要は有りません。(インピーダンスは65Ω前後なので50Ωのケーブルに直接付けても作動します)。
 気になる方はガンマーマッチに変更して合わせ込んで下さい。

【 性能と仕上り 】

ビーム方向
 ビームの半値角は約70°、FB比は18dBでバックやサイドの信号はかなり弱くなります。
 実力は、直接対決でHB9CVアンテナ、2ELと4ELの中間程度でした。
 ただ、信号は独特な入り方をしてGP系の信号も入るし、Eスポの信号も強力に届いたりでFBです。

 利得的には2ELなので思ったほど取れませんが(パソコン/MMPCの計算では5.1dBd)取り付けブームからエレメントが上に伸びているのでその分地上高がかせげ、打上げ角に対し有利と思われる。
 また、構造的に2段式なのでスタック動作をして、打上げ角が更に低くなっているのでしょう。
 都合で、アンテナの高さを10m以上に上げられない局には、FBなアンテナではないでしょうか。

【 風に注意 】

移動運用の写真
 上部が大きいので風圧には弱い感じがします。多少の風は平気ですが「春一番」とか「台風」の時でしょうか、安全の為強風が来そうな時には本体を降ろすかエレメントを外して下さい。

 それから設置ですが、地上2m程度から作動します、6mに上げるとSで一つは上がります。やはりは高く上げるとFBですね、アンテナは出来るだけ高く上げて下さい。
 94年のEスポシーズンはホームでこのアンテナを使ってQSOしました、500局以上の交信実績を作りFBに作動してます。
 FB DX 88&73

【 作ったぞー! 】

 この記事を見て実際に製作した方が3局私におしえてくれました。
☆エレメントを保持しているブームを水道管で作った。私は25mmのアルミパイプを使ったのですが単なる保持だけなので材質が変わっても動作は変わりません。
☆マッチングをガンマーマッチにして、SWRは1.3程度で使っている。との事。
☆材料の関係でブームの寸法を短くしている。50Ωのケーブルに直接つないでSWRは1.1近くになっている。

 「移動にとても便利で組み立てに5分程度と簡単、且つ飛びもFB!」とのメールをいただいた。
(各局、情報ありがとう御座いました。)

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