こんなアンテナはどうかなー
机の中を整理していたら古いアンテナ資料のかけらが出て来ました。
アフターライト・ハムグループの会誌です、JQ1BSQ氏が書かれた物で当時(この部分しか残ってないので何時の物か不明、1990年頃か?)このアンテナで移動サービスをしていたようです。(資料はハムフェアで分けてもらった)アンテナDATAが出ていたので「参考になる!」と思い寸法を写して見ました。
現在このアンテナを見るとマッチングが片側給電のガンマーマッチですが、全体の作り方等は参考になると思います。
新規に製作するのでしたら片側だけでなく「Tマッチにする」事をおすすめします、片側給電はどうしても電波の乗りが偏ります(Raをブームから浮かせればこのままでOKでしょうけど!)。資料によりますと性能はブーム長11mでF-GAIN約14.5dB(at 50.2MHz)、F/B比26dBと有りました。
MMPCを使って少し寸法を変更してますが計算(自由空間)すると(29−7j)Ω,10.5dBd,F/B比25dBと出ました、実測ですと記入されている通り利得は15dBぐらいになると思われます。このアンテナの寸法のみを紹介しようと思ったのですが、要点を少し入れて置きますので参考にして下さい。
当方で作ってないので何とも言えないのですが大型のアンテナなのでそれなりに飛ぶものと思われます。
F/B比を上げているのでサイドやバックからの信号が切れ、TVI対策にはFBと思われる。当時運用していたのはJM1WPT(水野),JP1TPD,JQ1BSQら移動グループで水野軍団と呼ばれていました。
私もあちこちのJCCやJCGのサービスをしてもらいました! TNX
■ 製 作 資 料 ■
エレメント 長さ Re 150.0cm Ra 142.0cm(調整) D1 135.0cm D2 130.5cm D3 129.0cm D4-9 123.0cm 各スペース 109.2cm 【ブーム】
ブームは各2mをつないで全長1120cmで接続部分は各20cmを取ってオーバーラップさせている。
中央は38mmのパイプで中に35mmのパイプを入れて結合させているので重ね部分は無い。
ブームを止めているボルトは5*40mm、ナットは蝶ネジを使って止めている。
パイプは4mだか購入して測ると実際の寸法は4m+αと少し長くなっているはずだ。
主な部品 長さや数量 アルミパイプ38mm 4m アルミパイプ35mm 4m アルミパイプ32mm 4m アルミパイプ16mm 1m アルミパイプ14mm 2m アルミパイプ12mm 10m アルミパイプ10mm 21m 50PF/1KVエアーバリコン 1個 プラスチック弁当箱 1個 他ボルトなど 必要量 【エレメント】
各エレメントは共通で中央が12mmのパイプ、外側が10mmを差し込んでタップビスで止めている。
Raは中心16mm、外側14mmで有る。エレメントの止め方は目玉クリップを利用した方法で、Uボルトで止めて目玉クリップを付ける方式だ、これでワンタッチでエレメントが取り付け出来る(JR2HCB水谷OMが考えた物らしい:CQ誌'85/4)。
この方式は私も使った事が有る(例 4EL HB9CVを参照)が、組み立てははさむだけなので非常に簡単で移動に便利だ。エレメント間のスペースは等間隔で109.2cmで全長10.92mと成る。
スペースが等間隔と言うのがこのアンテナの特徴です。【マッチング部分】
マッチングロッドは10mmパイプ50cmにべーク板を(4*1.5cm)を付ける。
シヨートバーはアルミ板で作りRaとのすきまは8cmだ。
ガンマーマッチのコンデンサーは50PFで1KV耐圧のエアーバリコンを付けコネクターに接続している。
これらバリコン、コネクターはプラスチックの弁当箱の中に入れている。【材料の調達、他】
アルミパイプはブーム用に38,35,32mmを使っている、4m物だが「購入は肉厚を考えて下さい」とコメントが付いていました。パイプの購入先として次の所が出ています。
天野アルミ(あまのあるみ)
東京都台東区上野3-7-5 TEL 03-3832-3331
秋葉原の半額で2倍分買えるとの事です(アルミは材質が有るのですが、アンテナに使うといえばわかる様ですが詳細は問い合わせる事)。注文は材質や長さ(4m)の他に太さ(外形で表示10mm,32mm等)、肉厚の指定(1mm,1.5mm,2mm等)も必要です、標準在庫以外の物はお値段は上がると思います。
私もここで購入した人にパイプを分けてもらったことが有ります。アンテナは現物を見てないので細かい点の説明は出来ません、説明文から想像して下さい。
原文はもっと細かく部品などリストされてますが要点を伝えるだけにしました。99/5 製作
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