このアンテナはコンテストがあるとのことでインスタントに上げた物を少し改良した物です。
当初21MHzのアンテナが壊れ、使用不能の時ピンチヒッターとして仮設したのですがこれでも結構QSO出来ました。
おまけにSWRも広く外のバンドも運用出来非常用として保存しています。
もちろん単なるワイヤーなのでそれほど利得は期待出来ませんがHFのハイバンドをカバーしているので結構便利で時折出して使っております。
《》動作は《》
斜めに張るアンテナをスローパーアンテナと言いますが1/4波長の長さにしたアンテナを「ハーフ(半分)スローパー」と呼んでいます。
ダイポール系の物は単に「スローパー・アンテナ」と呼んでいます。
ここで紹介している物はGPを横に寝せて使う感じです、長さを1/4 波長にするとバンドが固定するはずですがこのアンテナは多バンドに利用出来ることからむしろ「デイスコーン」アンテナの変形かも知れません。
デイスコーンアンテナは60度ぐらいの円錐状の物ですがこのアンテナは単にワイヤーだけですからやはり違うと思います(不明)。
アンテナの根元の所でRを計ると200Ω近い値だったので巻数比1:2のトランスを入れて給電しています。
構造は簡単です、トランスの2次側をアンテナのエレメントに、片方をタワーに接続します。
《》製 作《》
アンテナ部分は1.2mm の銅線をDIYのお店で購入しました、もっと太い線がFBですが手持ちの関係でこれを使っています。
実際に張った物は全長8mになりました、初めは4m程度から順次継ぎたしてその長さになりました。
給電はコアを使った簡単な物で、ちょうどHFのパワートランスのジャンク品があったのでこれを使っています。
このコアがなかったら電送線路トランスを使っても良いと思います、広帯域の動作が必要ですから同軸ケーブルを使った物が適当でしょう(図を参照)。
「200Ωの市販のバラン」を使っても同じです、利用しやすい物を使って下さい。
これをプラスチックのケースに入れ、一方をタワーに接続し、片方にワイヤー(アンテナ部分)を付けます。
使ったコアがバランの働きをして「電気的にアンテナと同軸ケーブルを切り離している」と思われる。《》調 整《》
調整は簡単で基本はSWRが目的の周波数で下がるように長さを調整します。
SWRが下がらない場合、タワー上のアンテナがデスコーンの上板に相当するので「使用しているアンテナによって条件が変る」為と思われる。
この場合、取り付け位置や長さ、設置の角度等を調整して下さい。
調整の方向はアンテナを下げると「共振点はわずか上がる、インピーダンスはわずか下がる」です。
SWRは [3]以下なら使えるので作った物は表の通りHFハイバンドで使える物が出来ました。
《》使って見る《》
簡単なこのアンテナでローカルQSOはもちろんEスポで国内QSOや信号の強いDX局ともQSO出来ています。
特に18,24MHz等たまにしか利用しないバンドをのぞくにはFBです。
モノバンド・アンテナに隣のバンドをのせてQRVするのより、このアンテナを使う方がFBです。
21MHzのアンテナに28MHzをのせてコールしたところ[51]のレポートでしたが、このアンテナに切り替えると[59]になりました。
秋口のローカルコンテストでも14MHzを使って20局近く交信出来ました。
50MHzは予定してなかったのですがSWRも適当に下がっていたので移動局とは結構QSO出来ます、Sメーターを振って届く場合たいていQSO出来ました。
本格的なアンテナにはかないませんが取りあえず運用出来ますので、暇な時に非常用として作っておくと何かとFBでしょう。 FB DX !
》参考DATA《
14MHzでSWRが下がる長さにしてみました、この時の長さは全長=5.6mになった。
- 14MHz 1.0
- 21MHz 3.2
- 28MHz 2.7
- 50MHz 2.2 となった。
材料表 材 料 詳 細 数量 コア 送信機出力用100W用
又は FT-114 #61に同軸を巻き付ける。1個 箱 プラスチックケース 1個 銅線 1.2-1.6mm 10m ビニール線 耐熱又はテフロン 0.3m コネクター MR又はMJ 1個