☆ 予算500円
28MHzのアンテナを24.9MHzで使う
(CBバンド受信用にもどうぞ)

全体の写真

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 あまり使わないWARCバンドである「24MHzバンドもたまにはのぞいて見たい」と7MHzのアンテナでワッチするとEスポで国内がオープンしていることがあります。

 又春や秋には結構DX局も入ってサイクル23に入って12mバンドも面白くなりそうです。

 おまけですが、CBバンド(27MHz)用も作って見た、これでCBバンドもSWRが下がっているのでマッチングが取れ受信感度がUPします。

HFのホイップアンテナは
1/4波長でしかも短縮されている

 HF帯で一番高い28MHzでも波長は10m、1/4波長でも2.5mあります。

 21MHzで3.5m,14MHzで5m,7MHzで10mの長さですからモービル用としては結構長い物が要求されます、所が現実には28MHzでも長さ2.5mもあって、普通車だとこの長さのアンテナを付けて走るのは難しい。

 一般に売られているアンテナの長さは0.8mから1.2m程度の物が多く長くても2m程度でしよう、ですから市販されているHFのホイップアンテナは「ほとんど短縮されている」のです。

短縮方法には

 アンテナを短縮するには普通「コイル」を入れてアンテナを短くした分を補います、このコイルは短縮コイル(ローディングコイルや延長コイル等)と呼ばれています。

 まれにコンデンサーを入れて補正する方法もあって容量環(キャパシティハット)と呼んでいます、これは容量環の近くにコイルを入れLとCの両方合わせて使うことが多い。

ベース、センター、トップローデイング方式

ローディング方式

 コイルを入れる位置によってアンテナは3つの方式があります。

A.「コネクターの近くにコイルを入れる」物をベースローディング式アンテナ。

B.アンテナの「中央にコイルを入れた」センターローディング式アンテナ。

C.ほぼ「先端にコイルを入れた」トップローディング式アンテナがあり、これには効率を上げる為に容量環を付けることが多い。

 ホイップアンテナはAのベースローディング式のアンテナが多くここのコイルを変更すれば各バンドに対応出来るので市販の製品も(Diamond社のMD-4020等)多数ある、他の方法よりもコイルの巻き数が少ないのが特徴。
 また、バンド幅が気持ち広い。

 Bのセンターローディング式はシングルバンド用として売られています、昔から自作仲間では「センターローディングがFBだ!」と言われて来ました。

先端部分

先端部分

 Cのトップローディング式は中波ラジオの中継アンテナとして良く使われています、短縮率の大きな場合プロが使っているぐらいですからFBだと思われます。

市販のアンテナはこんな仕組み!

寸法図

 市販のHFモービル用アンテナは前記のように1/4波長系のアンテナです。

 短縮方式はベースローディング式でアンテナの根元部分に@コイルを入れ周波数を合わせる、Aマッチング回路で同軸ケーブルの50Ωに合わせています。

 この仕組みだと左図の様に単に線を延長するだけで周波数を低くすることが出来ます、またマッチングも元の周波数からあまり離れなければ(直ぐ下のバンド等)マッチングを新たに考えなくても元のマッチング回路が適当に作動してSWRも下がります。

 但し、周波数が変わるのでSWRは完全に下がりませんが、それでもSWRは[1.3]ぐらいは期待出来るでしょう。

設計(10m>12mバンド)

 12mバンドの1/4波長は3mですから10mバンドのアンテナを使う場合0.5m(3-2.5)を追加すれば良い、アンテナが既に短縮されて長さが2.5m無くても考え方は同じです。

 50cmの線を付けるのだがアンテナは元々先端が細くなっているので重い線材を付けるわけには行かない、それは重さで曲がってしまうからです。

 マッチングに付いては元々「10mバンドでマッチングが取れている」はずだからその隣のバンドでもマッチングは取れています。

 必要なことは「共振させる」だけで良いのです、つまり「不足している長さを追加」すれば作動するのです、これがポイントです。

 CBバンドの場合、CBは27.0MHzだから波長11mで1/4は2.75mとなる、ベースに10mバンド(29MHz)のホイップアンテナを使う場合は約19cmを追加すれば良い。

 なを21MHz用にするには1mも追加しなければならないのでそのままではメカ的に無理である、コイルを入れる等の方法もあるがこれに付いては次の機会としょう。

追加部分

 ガムテープを使った試しアンテナを紹介する、園芸用のアルミ線等をガムテープで添わせるだけでも使える、寸法が合えばこれでSWRは下がるはずだ、試しに製作する前に試して見たらどうだろう!

 以前「8J1HAM」とこのガムテープアンテナでQSOしたことがあります・・HI。

製 作

 エレメントを追加するのだが、アンテナの上部は非常に細いのでこれに長いエレメントを付けることは無理である。

 そこで軽い材料としてグラスファイバー製釣り竿の先端を使ったりアルミ線を使うことが考えられる、出来るだけ軽くするのがポイントだが今回はアルミ線を使った、太さ4mmだと重いので3mmの物を使う。

 手持ちのアンテナを調べると先端は4mmと3mmの物があり、先端は平な物とひし形になった物がありひし形の物はこの上に接続するのが少し難しい。

接続部分

接続部分

 ジョイント部は1回り太いアルミパイプを使いビス止め式とした、外せないと12m専用になってしまうからだ、この辺の仕組みは図を参照して欲しい。
 構造は簡単なので直ぐ理解できると思う。

 アルミパイプはエポキシ樹脂系接着剤で付けタップ(ねじ/10KB)を切って使う、専用工具もあるがタップを切りながら閉めるビスも売っている。

 エレメントの途中を延長しても良いのだか、加工が素人では出来ないので上部に付けることにした。

 長さは50cm程度でこれ以上長くすると曲がり易いので、追加エレメントの長さはこの辺が限度である。

 作った物は少し長めのビスで止めているがこの方が手で簡単に締め付けられるので便利!

 短いビスだと付け外しにドライバーが必要になるのだ。

調整のポイント

SWR

 作った物は周りが開けた所で調整をします、SWR計で少し周波数を高めに調整します。

 例えば25.3MHzとする、1/4波長のアンテナは「バンド幅が広い」のでこの程度でも24.9MHzでSWR1.5程度である、もし場所の近くに何かある場合周波数が低くなる恐れがあるのでそれを含めて少し高めに調整するのがポイントです。

 SWRはSWR表の通り別に調整しなくても予定の長さにすればそのまま作動する、SWRはかなり広いのでSWRが[1.5]以下に下がっていればOKとしょう。

使って見ると

 +αで別のバンドに出られるのはFBです、24MHzは運用する人が少ないので相手探しに手間取るがDX局など番が直ぐ回って来るのはFB、21MHzでてこずったのがうそのよう!

 Sメーターが振れていればQSO出来る感じでこの12mバンドもモービルで楽しめます。

材料表
材 料項 目数量
アルミパイプ7mm30mm
アルミパイプ5mm40mm
園芸用アルミ線3mm500mm
ビス3mm*20mm1本

98/8 アンテナを作る 2001/1/17 Softの製作


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